建設業押印の見直しについてNo5~実務経験証明書も同じである~

建設業の申請・届出書類の中で国が定める省令様式については押印が不要となりました。
これに伴い、いわゆる経管証明について虚偽申請・届出が増えるのではないかという不安や虚偽申請・届出がしやすくなるのではという疑問に対して、虚偽申請・届出が増えないだろうし、決して虚偽申請・届出がしやすくなるわけではないということは前回書きました。
この理は実務経験証明書でも同じといえるでしょうか。
実務経験証明書は建設業許可要件の一つである専任技術者の要件を満たしていることを証明する書類です。
実務経験証明書には、省令様式9号の実務経験証明書と省令様式10号の指導監督的実務経験証明書というものがあります。
いわゆる、9号証明というのが通常の実務経験証明書をいいます。
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この書類には証明される者が行った工事を記載します。記載の仕方は自治体によって異なりますが、大阪府では完工月と次の工事の着工月が12か月空かないように順次工事を記載していきます。
この工事についての裏付け資料が必要となります。
大阪府では、建設業許可業者の場合、裏付け資料として当該工事が決算変更届の工事経歴書に記載されているのであれば受付印のある決算変更届の表紙及び工事経歴書を提示すれば良く、建設業の許可業者でない場合、記載されている当該工事の契約書・注文書・請求書を提示すれば良いのです。
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指導監督的実務経験証明書は、工事だけではなく、さらに注文者と請負代金の額まで記載しなければなりません。
裏付け資料は契約書・注文書・請求書で、決算変更届の表紙及び工事経歴書では裏付け資料になりません。
経管証明と同様、この裏付け資料は、通常他社(他者)が所有していて、申請・届出を行う際に他社(他者)から借りる必要があります。
特に、9号証明の場合で10年実務のときは少なくとも11件の契約書・注文書・請求書のいずれか、又は10年ないし11年の決算変更届を、例えコピーで良くても借りないといけません。
指導監督的実務経験証明書にあっては契約書・注文書・請求書を借りないといけません。
ちなみに、契約書・注文書・請求書を借りるということはそれなりのハードルです。
実際、証明書に印鑑は押すが、契約書・注文書・請求書は止めた人間に渡したくないと考えている建設業者もいてますし、そういう話を聞きます。
単に工事内容が分かるのを超えた企業情報があると考えるからであり、辞めた人間に知られたくないと情報が入っている場合もあるからです。あるいは、それがその会社のコンプライアンスでもあるのでしょう。
こういうときは守秘義務(行政書士法12条)のある行政書士に郵送して頂くか、行政書士が直接書類を受け取りに行くことをお願いします。これにより企業情報が守られます。
この裏付け資料を所持して申請・届出をするということは、押印が無くても他社(他者)から証明を得ているといえるでしょう。
そのため、実務経験証明書においても、やはり、押印を不要としたからといって虚偽申請・届出が増えるとも限らないと思われます。
また、同じく、決して、虚偽申請・届出がしやすくなるわけではありません。
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